jarhead

ちょっとネタばれ的な所もあります。注意してね。

第一次湾岸戦争のころの水兵さん(古!)、マリーンの兵士達の話で、実際現地に行った人の手記みたいな物が元になってるんだと思った(けど違うかもしれない)。

以前予告を見たときは、「うーん、どうかなあ」とちょっと思ったんだけど、見に行った知り合いがよかったというので行く事にしました。相方はペンギン映画がみたいって言ってたんだけどね(笑)。まあ、時間的にも早すぎなので、こっちしか選択肢がなかったようなものなんだけども。

私的にはよかったと思う。戦争というものに最初から偏見を持ってる私だから、もともとこういう論調の映画に反対する必要すらないといえばそれまでなんだけど…。
なんていうか、内情とか、ああやっぱりね、っていうかそれを裏付けてくれたような感じで、それを素直に受け止めていいのかどうかちょっと戸惑うけど。

主人公のトニーは、軍に入ったはいいけど、それしか選択肢がなかったような形で入ってきて、彼の気持ちが始終揺れている様がわかる。最初はやっぱりいやいやって感じが強いけど、時間がたつにしたがってその感情があちこち揺れているのがわかる。

最後の方で、彼は敵(つまりイラク)の高官をライフルで暗殺(といっていいのか)する役目を受けるんだけど、緊張しているけどある意味興奮してるのがわかるんだよね。
後、集団になるとどうしてものまれるのかな。一人だとあれって思う事でも、回りがみんな同じようだと流されてしまう事があるよね。そういう風に仕向けて教育、雰囲気作りをしてるわけだし、軍というところは。

結構シビアな世界だよなあ、って思うし、行かなきゃいい、っていえるほど現状は甘くなかったりするんだよね。選択肢がある人ばかりじゃないし。
でも、すごくうその世界って気がするよね、軍ってある意味。でもって、常に何らかの形でハイテンションでなければやっていけないっていうか、正常ではいられないんだろうなっていうか。悲しくなってしまう。

途中で、誰かが「この仕事が好きなんだ」というんだけど。

ああ、軍って言っても結局は「仕事」なんだなあ、って思ったり。モラルとかそういうのも抜きにして、「仕事」になりえてしまうんだなあ、って思ったらなんだか余計怖くなった。
死ぬのも殺すのも、仕事の内なのかなって思ったら。

でも、ただの仕事との違いは、彼が最初と最後に言うせりふ。正確じゃないけど、こんな感じだったかな。
「一度握ったライフルは、後になって恋人を愛してるときでも、子供のオムツを替えてるときでも、手は覚えているんだ」って。
影響は一時じゃないんだよね。一生のことなんだよね。

今でもベトナムの悪夢から逃れられない人がいる。今でもその悪夢が現実の人もいる。

なんかだらだらと映画に関係ないことも書いてしまった。まとまらないのでこれくらいにしておきますです。