Transamerica

久しぶりに映画に行ってきました。
日本に帰っていたり引越しだったりで、2ヶ月以上行ってないかも。

今回の映画はTransamerica。
アメリカ横断と姓転換をかけてるんだと思います。

姓転換の手術を目前に控えた見た目はほぼ女なスタンリーは、今の今まで存在すら知らなかった息子のトビーとひょんな事からロスまで一緒に車で旅することに。
でも、トビーは目の前にいる教会から遣わされてきたという女性、「ブリー」が実は父親の「スタンリー」であることを知らない。結構しっちゃかめっちゃかな映画です(笑)。

性的な話が多くて、笑えるけど結構グロいっちゃあグロい。しかも、ある意味痛い。みててつらい部分もある。
性的葛藤って誰でもあると思うけど、こういう状況に置かれてしまった人たちはきっとさらにすごいだろうなあって思う。

しかも、家族のサポートが得られないんじゃねー。もっとつらいよね。ブリーは一人で生きてきたって感じがひしひしとしたもん。それは息子の方もそう。
NYの吹き溜まりみたいなところに住んで、体を売ったりドラッグを売ったり。一人で生きてるけど、それは他に方法がないから。

ブリー役をやってるのは本物の女性なんだけど、女性の内面を持った男性の役をとてもうまく扱ってたと思う。
相方なんて、あの役者はほんとの女性なのかなあ、って言ってたもん。

しかし、トビーも楽な役じゃないと思う。
姓転換する父親の息子はゲイ。何か示唆してるのかなあ。

でも、だからこそトビーは結構何の抵抗もなく、ブリーが実は男性である事を受け入れたと思う。(始めてそれを知ったときは怒ったけど、多分それはショックを受けたからじゃなくて、ブリーがほんとのことを言わずにいたから。うそをつかれていると思ったから)

自分というものを、どう受け入れていくか、どう向き合うか。とくにスタンリーの方は、息子と向き合うことで自分に向き合わざるをえなくなったんだと思う。2人とも、自分というものを旅の途中で知っていくんだと思う。

でも、そう思うと、性って事故というものと密接に結びついてるよなあ、と思わざるをえません。女性であるとか男性であるとか、個性に関係ない、とジェンダー問題では言いますが、私的には、そう言えないんじゃないかなあって気がしますね。

この話は長くなるのでまた今度。