Three miles north of Molkom ...

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あんまりよく知らないで行ったら、特別試写会(preview)だったらしく、最初に衛星ライブでのコメディアンの紹介(と言うかショー)があった。
Russell Howardって知らない名前だなあ、と思っていたら、実はテレビのMock the weekと言うショーによく出てる人だった。
結構面白いと言うか感性が合うコメディアンだったので、なんかただでショーが見れた感じでラッキー。


映画自体は、スウェーデンのNo Mind Festivalという、自然派?スピリチャル系?のフェスティバルのドキュメンタリーとのこと。
そのフェスティバルの場所が、Molkomという町から3マイル北にある、と言うことで、この題名。


フェスティバルに参加している人たちはグループになっていろんな活動をするのですが、ドキュメンタリーはその中のひとつのグループを中心に追っていきます。


はっきり言うと、ちと期待はずれでした。
映画のシンポシス(紹介文)とか読むと、「(笑えると言う意味での)面白い」とか書いてあるんですが、ちーっとも笑えない。


おそらく、それはこれが作り物のモキュメンタリーではなく、事実を写した「ドキュメンタリー」だからなのだと思う。
つまり、ステレオタイプ化した人物像とかではなく、こういう人たちが実際にいて、ああいう行動を取っていたら、あんまり笑えない、と言うことなのかなー。


グループの中の一人は、友人に勧められて、フェスティバルのことをほとんど何も知らずに参加した、オーストラリア人のラグビー選手のニック。
木に抱きつく(tree hugging)なんてばかばかしい、とかカルトっぽいだとか、他の人と違ってフェスティバルに否定的な彼。
彼の視点を通して、もっと広い視野で見れるかな、と思っていたのですが、予想していたよりも「ああいうフェスティバル(もしくはそれに参加、関係する人)はこういうもの」と言う予想(と言うか、典型、ステレオタイプ)に沿いすぎていた、と言うかなあ。
やっぱりね、感があるというか。


こういう人たちを見ると、すごく複雑な気持ちになる。
開放(且つ解放)されたような世界観とか、怖いくらいの率直さ、素直さとか馬鹿正直さと言うか、そう言う面を、そう言うのってどういう感じ、気持ちなのかな、と興味深く感じるのと同時に、自分のわからない、知らない世界に対する、恐怖と言うのかな。
同時に、そう言う面を利用しようとする人が必ずいる、という事実に対する居心地の悪さというのかな。


ニックが「カルトじゃん」みたいなことを言うんだけど、そう言う風に思う人って多いと思う。
同時に多くの人が私と同様、自分の知らないそう言う世界に対して、多少なりとも畏怖と言うか恐怖の念を抱いていることも事実だろうし、それだけでなく、はっきり馬鹿にしたり否定的な人もいるんですよねー。


ニックって、最初はすごく否定的だったんですが、1週間の滞在ですっかり「あっちの人」になるんですよ。
「これ」と言う決定的な出来事はなくて、次第に、って感じだったので、何が彼の考え方をあんなに変えたのかは、はっきりとはわかりません。


なんというか、外から見てる私たちと、当事者である参加者の間には、深ーくて広ーい溝があるのかなー、なんて思います。
だって、あれこれ参加する活動の全部が、「怪しー!」って感じなんだもんなー。
何が人にこういう行動をとらせるのかな、ととっても不思議です。


おそらく、私にはきっと一生わからないことなのかもしれないな、と思っています。
ああいう考え方に否定的にはなりたくはないし、拒否したいわけでもないけど、自分は出来ないかなあ。


あ、後、画質が悪すぎ。
あまりがその大きくないデジタルビデオか何かで撮ったのかなあ、ひどく見にくくてがっかりでした。
お金払ってまで見に行く価値はないと思うなー、これ。
こういう活動にものすごく興味がある、と言うのなら別ですが、私みたいに懐疑的な見解を持ってる人には、特に何の面白みも発見もない映像だと思う。
昨日は、携帯電話(オレンジ)の水曜半額の日で、なおかつおまけのコメディスタンドアップショーが見れたから、まあいっかと思えるけど、正規の値段だったらぼったくり、と思ったかも。