政治的正しさ

日本語で言って正しいのかわからないけど、英語で言うと、politically correctnessでしょうか。
日本ではどういう風に受け取られているかわからないのですが、英語ではこれをいうと、政治的に正しい事、という意味のみならず、それに反して、とにかく無意味に「正しく」あろうとする姿勢を意味したりします。

私は毎週火曜日に大体水泳に行きます。相方が泳げないので、やつがカレッジに行く火曜日に一人で行くのがちょうどよいのでそうする事が多いのです。

毎週行くわけではないのですが、やっぱり同じ日に行くと同じ人と一緒になったりする事があります。

火曜日は、レーンが分けられて、3レーンの内2つは泳ぐ人用になっています。(つまり子供なんかがきゃいきゃい遊んだりしない)
早く泳ぐ人用とゆっくり泳ぐ人用に分けられています。空いてるときはいいのですが、昨日は結構混んでいて、進んでるのかわからないおばさんとかも泳いでいたので、比較的空いてる早いレーンで泳ぐ事にしました。
私はそれほど早く泳げるわけではないのですが、普通程度には泳げるし、そのときは3人くらいしかそのレーンにはいなかったので、大丈夫だろうと思って泳ぎ始めました。

普通レーンで泳ぐときは、円を書くようにして泳ぎます。狭いレーンですが、行き帰りとも右側通行(?)のようにして泳いだりするわけです。ただ、遅いレーンは右側通行(つまり、必ず自分の左側に逆向きに泳いでいる人がいる)ですが、早い方は左側通行なのです。(プールサイドに看板が立っていて進行方向の矢印が書いてあります。)

でも、私が参加し始めたときには、他の人はすでに皆右側通行で泳いでいたので、特に気にせず後に続きました。

が、20分くらいたって、その人が現れました。私が泳いでいたら、同じ側を私に向かって泳いでくるのです。びっくりした私は思わず止まってしまいました。
多分その人は、そのレーンが左側通行でなければならない、ということで、そちら側を泳いできたのです。

それは、ある意味「正しい」ことです。なぜなら、進行方向はその人が泳いでる方向で確かに「正しい」んです。でも、すでに反対方向で泳いでる人がいるわけです。それを邪魔したり阻止したりしてまで進行方向を正す必要があったのか、といったらちょっと疑問です。

私も泳ぎ始めた時点で進行方向が逆なのは気づいていました。でも、たいした事じゃないし、別にいいか、と思って流れに沿って泳ぎ始めたのです。それをわざわざ正すというのは、私的にはなんだか嫌味な「政治的正しさ」のような気がしたのです。

誰に迷惑がかかるわけでも無し。というか正した方が迷惑がかかるならいいじゃん別に、と思う。世の中にはそういうことって結構一杯あると思う。正した方がいい場合もあるけど、そのままで不都合でない事だってある。
それをわざわざ直すというのは実は意味がないだけでなく、ある意味自分勝手じゃないの?なんて思ったりもする。

実は同じ人が以前同じことをやってるんですね。

周りをあまり気にしない人みたいです。とにかくマイペースというか、わが道を行くというか。泳いでるときもちょっと遅い人が前を泳いでいる、反対側にも向かって泳いでくる人がいるのに追い越そうとしたり(というか追い越してた)。
おいおいって感じなんですけど。ちょっとスピード落として待てばいいのに。

つまらない事で気分を害してもしょうがないと思いつつ、やっぱり早めに上がりました。なんだかもやもやした気分で家に帰らないといけないなあと思っていたのですが、更衣室で着替えてるとき、12、3歳の子達のグループが入ってきて、シャワーに入りおしゃべりを始めました。
カーテンで仕切ってあるだけなのでシャワーしながら隣どおしお喋りしているのですが、よく聞こえないせいか、会話がいまいちかみ合ってない(笑)。

あんまりかわいらしくて聞いていて楽しくなってしまいました。おかげで気分よく家に帰ることが出来てよかった。彼女達はそんな事ちっとも知らないだろうけど、感謝、です。