さゆり - memoirs of geisha

さゆり 上 (文春文庫)

クリスマスにこの本をいただいたので、映画は見てないのですが読み始めてはや数ヶ月。昨日やっと読み終わりました。

感想は…複雑ですねえ。

日本人という色眼鏡をもって読んでいるので、偏ってしまいそう。
でもそれでもという人は読み進めてくださいませ。なるべく辛くならないように書こうとは思うんですけど。

まず、文体がちょっと違和感がある。
なんとなく、もともと日本語だったものを無理に英語に直したらこうなりましたって言う感じが付きまとう。
そういう意図なのかどうなのかわからないけど、妙に回りくどい割に、使われてる言葉はシンプルで奇妙な感じがする。別にいいとか悪いとかじゃなくて、読んでて首かしげる感じ。

一人称なのに、感情移入が出来ない。どの人物も、主人公の視点からかかれているからなのか分からないけど、妙に薄っぺらくてイメージが強くわかない。さゆり自体も(漢字があるはずなんだけど、どれが当てはまるのかわからない)妙に薄い気が。
彼女自身も、一流花形芸者という設定のはずだと思うんだけど、読んでてほんとにそうなの?って思う場面がしばしば。私の読みが足りないのか?

原題は、memoirs of geishaなのに、芸者である事よりも、彼女の一代記、という感じのほうが強い。芸者であった事実はたまたまそうだった、みたいな気分。
確かに本の大部分は、芸者に関することなんだけど…。あんな事が起こって、こんな事が起こって、って感じで、次から次へとって感じで…。

後、芸者は水商売じゃないと書かれているにもかかわらず、芸者から受ける印象は水商売そのものって言うのもなんかよく分からない。

芸者の話ということを除くと、誰かが言ってた気がしますが、シンデレラストーリーですね、基本的に。夢物語の恋愛物語、として読めばそれなりに面白いです。
さくさく読めるし(数ヶ月かけて読んだ人のせりふとは思えませんが(笑)、間が開いてましたんで)。

まとまりなくてすみません。