fame the drug

有名である事、注目を浴びる事って、麻薬なんだなあということ。

最近、相方が私の車のラジオをいじって以来、BBCradio4を通勤中聞いている。通勤ったってたかだか車で10分なので、たいした内容が聞けるわけではないのだけど、radio4はどちらかというとポリティカルな内容の濃いトークチャンネルで、昨日は、元サッカー選手で現在芸能人になった人にインタビューしていた。

途中からだったので、それが誰だか結局わからなかったけど、元walsallから出発して(バーミンガム生まれ)、リバプールクリスタルパレスノッティンガムフォレストでプレーした、といっていた。(それだけわかれば調べろよって気もするが)
で、プロを辞めてからも、元プレーヤーという事であちこちのテレビに出てサッカーの解説をしたりする芸能人になった。
イアンライト(ian wright)かと思ったけど、リバプールではプレーしていないから違うみたい。誰だか心当たりのある人います?

で、いつの事かいまいちわからなかったけど、芸能人になってから公共な場所とかで性的行為を行っていた、とか言うスキャンダルがあったらしい。
なぜまた?と聞かれると、じっとりとした重い声で、「毎日いろいろあって、そういうことに慣れてしまうと普通の事が普通に思えなくなる」というような事をいっていた。
つまり、サッカー選手であり、今は芸能人であり、日々注目を浴びて普段から一般の人と違う生活をしているのだから、感覚が麻痺してしまう、と。一般の人が普通にしてる事が退屈だし、刺激がないように感じてしまうのも当然なのかも。
で、刺激が強いものを求めれば求めるほど深みにはまっていくわけです。いずれはどんな刺激にも慣れて、より強いものへと移行していくんでしょうから。

それから、彼はリバプールへ異動したとき、その当時最高の金額で買われて行ったらしい。
それまではサッカーをやりたくて、好きなことが仕事になったラッキーなやつと自分もまわりも思っていたのに、そういう事情でリバプールへ移動したとたん、周りが単なるサッカープレーヤーとして扱ってくれなくなった、と。
その前までは、ただサッカーのうまいガキ、だったのが突然メディアに追い掛け回され、「あなたが一日で稼ぐ金額はアフリカの年収よりも多い事についてどう思うか?」などの質問をされるようになる。私生活も追いまわされ暴かれ、サッカーに専念したいのにそれが出来ない。

そんなわけでリバプールに移ってから鬱になったんだそうです。

最近のスポーツ選手というのは、ほんとに芸能人と変わりないなあ、と感じていたけど、ほんとに大変なんだなあ。

先日見たテレビで、イングランドが66年にワールドカップでドイツをやぶって優勝したときの選手は、サッカー生命が終わった後は、いまさら会社人になれないし、他に就職あてもないし、左官屋になったり、家業を継いだりとその後の生計を立てるのに苦労した人が多かったそうな。
ずいぶん事情が違うよね。

こう思うと、芸能人とかって、いずれ身を焼かれるとわかっているのに電熱灯にふらふらと近づいていってしまう蛾のようなもんだな(笑)。