Androidで海外で日本語の電子書籍を読みたい

最近、(といっても、これを書いた当時なので、すでに数ヶ月前…)ようやくスマートフォンを買いました。
iphoneは高いので(笑)、普通にAndroidにしました。


本音を言うとスマートフォンにはあんまり特に食指が動かなかったのだけど、いくつかメリットがあるとしたら、それは電子書籍が読めるようになるということでした。
年末に読んだニュースで、ヤフーから新春からジャンプ(漫画雑誌の)の漫画をepub形式で配信をはじめると知って、日本もそろそろ電子書籍配信に本気になってきたかな、と楽しみにしていたのでした。


が、実際使い始めてみると、日本語書籍が読める方法はそれほど多くない事実に気づいた。
ぱっと見は結構あるように見える。「アンドロイド 電子書籍」で検索すれば、サービスの種類は結構多いかのように感じる。
例えば
http://www.mediado.jp/news/20101028-1.html
BookSurfing http://www.voyager.co.jp/booksurfing/index.html
millmo http://www.millmo.co.jp/


が、すべてベンダーロックがかかっていて、どのアンドロイド搭載の携帯から使用できるわけではない、というのがミソ。
日本の携帯会社がそれぞれサービスを提供している携帯にのみ対応している状況で、アプリは一般には出回っていない(アンドロイドマーケットなど)のが実情のようです。
つまり、海外で買った携帯からでは使えないどころかダウンロードすらできないというわけ。
「アンドロイド対応」とか言ってみても、それは事実の半分以下でしかない。アンドロイド搭載の特定の携帯機種に対応、であって、アンドロイド対応ではない。
なーんだ、って感じ。
上記のヤフーのジャンプ配信のケースもふたを開けたら同じだった。がーっかり。


問題のひとつに、電子書籍の形式(フォーマット)の問題がある。
英語などラテン文字の言語の場合、開けた形式の一つにepubというのがあるが、日本語にあまりよく対応していないので、日本ではあまり普及していない。
そういう状態のためかどうか、日本では独自のフォーマットが出回っていて(多くは.bookかXMDFという形式)、それを読みこめるのは基本的に日本で開発されたアプリだけなわけです。
でもって、そういうアプリは対応機種が限られているため、技術的にはすでに海外を含めた広い電子書籍の配信が可能であろうにもかかわらず、門を閉じてる状態。


唯一アンドロイドマーケットから入手可能なのは、ebookjapanが開発したebireader。
パソコンからの利用が結構前から可能だったけれど、それが携帯にも拡張された形です。
もともと、パソコンでも専用のソフトでしか閲覧できず、しかも、限られたプラットフォームでしかそのソフトが動かないという間口の狭さにうんざりしてたので、使用はしたことがありませんでした。
それでもと思い、アンドロイド版をちょっと使ってみましたが、使い勝手がいまいち、という感じ。


漫画はともかく、本も静止画というか、画像やPDFみたいな感じで、epubなどの書籍のようにスクリーンのサイズに合わせて文字列を変えることができないようです。フォントの大きさも変えられないし(画面拡大縮小などは可能)。
それだと、ページが全部小さなスクリーンの携帯に収まりきらず、左右上下にスクロールしないといけなくなって、非常に読みづらい。縮小してページを画面に収めようとする今度は文字が小さすぎて読めない始末。
少なくとも7インチの携帯かもっとスクリーンが大きいタブレットとかでないと厳しそう。


さらに言うと、言語設定を日本語にしてないと起動できないので、使いたいときにいちいち日本語に変更しないといけない。もともと日本語設定で使ってるならいいけど、私はそうではないので面倒くさい。
後、ナビゲーションとか設定がかなり限定されているので、使いにくい。それにしては、アプリのサイズが大きい(確か22mb)。
私的にはあまりお勧めしないかな。


それでも興味あるという人は、アプリ自体は無料なので(コンテンツを購入する形でサービスを受ける)、インストールしてみたらいいと思います。
気に入らなければいつでも削除可能ですし。
ebookjapanは立ち読みと称して、無料で特定の本や漫画の一部を読んだりすることができるので、そういうもので試しに使ってみるのもありと思います。


また、epub形式の日本語の本は多くないのですが、ないことはないので、そう言った本を読む場合のアプリはあります。
copperreader http://www.androidzoom.com/android_applications/lifestyle/copperreader_ikgg.html
日本人が開発したもので、まだあまり使用していないので使い勝手はなんともいえませんが、ちょっと原始的な感じはしますが日本語の表示は問題ありません。


海外発だとepubリーダーとしてはAlkidoというアプリが評判がいいです。
日本語も問題なく表示できました。(残念ながら多少文字化けする箇所はありましたが、おそらく本のほうが問題だと思われます。すべての本で出たわけではないので)


本自体は、ネットなどでダウンロードしたものをSDカード(電話)に移動しないといけないので一手間かかります。
後やはり本の種類というかもう絶対数が少ない。
今のところ確実に手に入るところはhttp://epubs.jp/しか知りません。
個人出版していたりする人はいますが、まとめていろんな本を、というとここしかないです。しかも、ほとんどが青空文庫だったり個人出版作品で、一般に紙媒体で出回っている本はまったくありません。


日本語の電子書籍を読むのはあきらめたほうがいいのかなー。


誤解があるといけないので書いておきますが、ここで書いたことはあくまでアンドロイド携帯に関してで、iphone/ipadをお使いの方は選択肢は多少広いかと思われます。